FUT法メリット/デメリット
FUT(Follicular Unit Transplantation)法は、薄毛の原因であるジヒドロテストステロンの影響を受けにくい後頭部や側頭部からドナー株を毛根単位で採取し、薄毛部分に移植する方法です。
FUE法とはの違いは、FUT法の場合はメスを使ってドナーを採取する点です。
メスを使う、使わないことだけで考えると、FUE法の方が良い手術法の様に思えるかもしれませんが、FUT法にはメリットが多くあります。
もちろんデメリットもありますので、メリット・デメリット両方を挙げて見たいと思います。
FUT法は毛根単位でドナー株を採取します。ヒトの毛根には1本しか毛が生えていないものもあれば、複数本生えている毛根もあります。
この毛根単位を株、またはグラフトと呼びます。
毛穴単位で採取するのはFUE法も同じですが、FUE法の場合パンチとよばれる機械で採取する際に毛根を傷つけてしまう確率が高く、傷ついた毛根は移植しても生着しない場合が多く、リスクのある方法です。
手作業で採取するFUT法の場合は、毛根を傷つける確立は低く、移植後の毛の生着率は95パーセントと言われています。
またドナーとなる株を一度に大量に採取できるので、広範囲の植毛も可能ですし、密集させて植える事もでき、自然な仕上がりにできます。
移植後の毛の生着率高さや広範囲をカバー出来ること、また密度も濃くでき自然な仕上がりを実現できる点からも、自毛植毛法の中でもおすすめなのはFUT法です。
もちろん次のようなデメリットあります。
ドナー株の採取時にメスで切り取る為、もちろん傷跡が残ってしまいます。
また手術後は傷を縫合しなければならないので、FUE法よりも傷が完治するのに時間がかかってしまい、痛みも少し長引きます。
植毛方法を決める場合は、このようなデメリット部分も考慮した上で決めるのも大切です。
傷あとが残るのが嫌な方には、トリコフィティック縫合法を採用しているクリニックをおすすめします。
通常ですとドナー株を採取したあとの傷跡には毛は生えないため、傷が目立つのが気になってしまう方もいます。
トリコフィティック縫合法は、傷の下縁の表皮を1、2ミリ削って、傷の上縁の表皮をかぶせるようにして縫い合わせる方法です。
この方法だと傷が治った後に毛が生えてきますので、傷を目立たなくさせる事ができます。
ただしトリコフィティック縫合法は最新技術の為、取り入れているクリニックは限られています。
自分の希望どおりの植毛を受けたいなら、設備や技術が整っているクリニックを選んでください。